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執筆者の写真渡邊一翔

☆彫塑ロジュエ11月の会☆ 1-②



nsp粘土の像

前回に引き続き、彫塑ロジュエの11月の会が行われました。10、11、12月と同じポーズで3回続きの2回目です。この日も十人前後の方々に集まっていただきました。

油粘土やNSP粘土で作る方々は、全体のボリュームはついていますから、2日目となると比較的、人体構造や細部にまで差し掛かっています。これらの粘土は、とってつけてのやり取りが容易なので、大胆に作っていくことも可能です。

石粉粘土でつくる組は、今日から思い切ってボリュームをつけていきました。前回は中心となる部分に針金で芯をつくり、あらかたの粘土をつけて固める中心作りに徹していましたが、中心がしっかりして土台となった今回から、人体となるボリュームつくりに入ってきました。石粉粘土は彫塑用アングルなしなので、トルソー制作を行っています。中でも大方は上腕から下と腿から下を省いた像です。トルソーは、胴体部分の造形に徹して観察を深めることはできますが、手足がない分、全身と比較しての各部のプロポーションが取りにくいという難しさもあるようです。加えて、作らない部分も想像して、作っている部分を作る必要があるので、そのあたりも苦労があるのかなといった感じです。

様々な苦労や彫刻の難しさはあるものの、普段からデッサンや絵画を頑張っている方は、やはり観察の深さが伺えました。情報量の多さと、よく見ている感じの、リアリティがあります。観察することを基礎として、彫刻独自の技術や捉え方、場合によっては省略の仕方や。面的なまとめ方などを獲得していくと、より彫刻らしい感じがでてくるだろうなと思いました。

同じ写実でもデッサンや絵画は、はじめ平面的に描いても、上から調子をのせたりして、あとから立体感をだすこともできますが、彫塑の場合は、平面的なまま表面を作ってしまったら、それを立体として正しく修正するためにはすべてそぎ落とすか、被せるかしなくてはなりません。そのあたりが彫塑の厳しいところなのかと思いました。

次回は12月17日です。美しく年末を締めたいところです。


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